具体的に物事を説明した方が良い場合も多い。
しかし、時には具体すぎるコミュニケーションが弊害となり、わかりづらいコミュニケーションになるシーンを多々みかける。
今回はそれを説明する。
背景が共通化されていないときに発生する
具体的な説明が裏目に出るのは、「背景が共通化されていないとき」だ。
普通に考えればわかる話だが、業務のシーンではよく見かけるし発生する。
例えば、急にこのような連絡が来る時がある。
「〇〇さん、Androidのアプリでログは出ていますか?」
完全にどういうものか理解していればいいのだが、そうじゃない場合だと、
「ログとは?」
「そもそもAndroidで見てほしいってこと?」
「見てほしいのはわかったけど、何を気にしている?」
などがわからないわけだ。
この字面でみると「そりゃそうだw」となる人も多いと思うが、実際の現場ではそこそこ見かける風景だ。
これを別で例えてみると、
「お腹がすいた」ことを伝えたい時に、「ピザ食べたいです」と伝えているようなもの。
いきなりピザ食べたいというのが、どういう背景なのかがわかりづらくなる。
お腹が空いているのか?はたまた、なにか理由があってピザが食べたいのか?
当然、事前に「お腹空いたねー」という会話があっての「ピザ食べたいです」は伝わると思う。
つまり、どういう条件で相手がその情報を受け取るかが非常に重要だ。
業務を進める中で、つい「相手も自分の背景を知っているだろう」と思って話してしまいがちだ。
結論から話す という話
よくある話で、わかりやすく伝えるには「結論から話すこと」と言われると思う。
もちろんこれは自分も正しいと思う。
しかし、わからない結論から伝えたらだめだ。
さっきの例だと、
「私は、Androidのアプリでログは出ているかを知りたいです。」
が結論にはなるわけだが、
「こういう理由で、〇〇さんに確認してもらいたいんです」
という前提があってから結論を伝えないと依頼された側は困ってしまう。
結論から話す=簡潔に というイメージを持ちがちだが、省いてはいけない部分を意識しよう。
おわりに
「簡潔に話そう」にとらわれすぎて、本当に伝えるべきことまで省いてしまう。
そんな場面を、少なからず見かける。
もちろん、情報を盛り込みすぎてわかりづらくなるのも問題だ。
でも、特に文章ベースのコミュニケーションなら、背景を一言添えるだけでグッと伝わりやすくなる。
要は、何事もバランス。
まぁ、それが一番難しいのだが。
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